セミヤドリガに寄生されたヒグラシ
2007年8月 狭山丘陵
あれ? 羽の白いヒグラシなんていたっけ・・・・?
ネットで調べて、セミヤドリガの幼虫に寄生されたヒグラシと判明した。 撮影しようと接近すると他のセミ同様に他の木に飛び移るので、なかなか近くに寄れなかった。 この白い色は薄暗いスギやヒノキの森の中であっても遠くからよく目立つが、これだけ飛べれば鳥などに襲われないのかも?  白い綿状の物がセミの両側に付着しているので、ガもセミの飛行バランスが崩れないように考えて寄生しているのかな・・・・と考えていたが、後日↓のようなセミの羽が閉じなくなるまで、大きく育った個体をみた。  このガの寄主(ホスト)は99%がヒグラシであり、雌が多いそうです。しかし寄生は雌のヒグラシの産卵や寿命には影響しないそうです。? 寄生者のガの幼虫はセミが生きていられる2週間ほどの間に成虫となり、その間にその後の繁殖のため栄養分をセミの体液から頂いてしまうのです。 その証拠にガの成虫の口器などは退化しているそうです。
ヒグラシにとって何か利点があるのだろうか?
私の仮説1. ヤドリガの幼虫がヒグラシのオスを引き付ける臭いなどを出している。
仮説2.ヤドリガの幼虫は毒を持っていて、鳥には襲われない。
2010年8月 狭山丘陵 ↓
セミヤドリガの幼虫に寄生されているヒグラシを捕獲したが、白く成長した個体は直ぐにセミから離脱し地上に落ちた。
アズキ色の小さな幼虫はセミの体に糸状の粘性の物質でしっかりと付着していて分離するのが大変だった。
ヒグラシのメスに寄生したセミヤドリガの幼虫の動画 ↓
アブラゼミに寄生したセミヤドリガの幼虫 ↓
2010年8月 狭山丘陵
2012年8月 ミンミンゼミに付いたセミヤリガの幼虫 ↓
犬の散歩中に湖の柵の中で見つけ携帯のカメラで撮影した ↑
5体ほどの幼虫が付着していて飛べないようだ
両側に
片側に
↑の幼虫はやがてセミから脱落して↓のように蛹を作る準備に入る。 森を歩いているとまれに糸を吐きながらゆらゆらと降りてくるセミから脱落した終齢幼虫に出会う事がある。 
セミヤドリガの終齢幼虫の繭作り ↓
その後↓の様な小枝や下草で繭を作る
2016年8月6日 東大和市 ↓
4個以上は負ぶっているかな?
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